ビンロウ娘を探す旅/Trip to find Binlang girl


※潜入取材のため登場人物には特殊な加工をしています。
※This interview is an infiltration interview. Some of the photos are specially processed.


2020年1月某日。
私は台湾のビンロウ娘を探す旅へと出た。

檳榔(ビンロウ)とはヤシ科の植物のことで、台湾では嗜好品として使われるお馴染みの植物だ。
その作り方は檳榔の葉っぱに檳榔の実と少量の石灰を巻いて作る。
それを口に含み噛み続けることで、高揚感や酩酊感が得られるとのことだ。

日本では禁止されている檳榔であるが、台湾ではとてもポピュラーな嗜好品のため、街の至る所で販売している。

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その多くは小さなショップであり、主に家族経営だったり、年配の方が販売されている事が多い。
しかし、以前には若い女性がキワドイ下着などを身に付け販売していたことがある。

それがビンロウ娘(檳榔娘)である。

ビンロウ娘は檳榔を買ってくれた客に下着や裸を見せ、より多くの客を集めていた。
中にはそれ以上のサービスもあるとかないとか……。

しかし、次第に彼女に対する規制は厳しくなり、近年ではほとんど、その姿を見かけることはなくなった。
一部、地方ではビンロウ娘が健在だという情報もあるが、果たして台湾の中心都市である台北に未だにビンロウ娘はいるのだろうか……。

私は友人の自称風俗ライターK氏と共に、台北の街の調査を始めた___。

台北の街を歩くこと3時間____。

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未だにそれらしき檳榔店は見つからない……。
長い旅路の中で幾つかの店はあったが、どれも普通のお店であった。

そんな時、Webサイトで見つけた一筋の情報。
台北のとある通りに、それらしき店が並んでいるとのことだ。

私たちは10数キロ歩いた棒のような脚で、現場へと向かった___。

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どうやらこの通りにビンロウ娘がいるとの情報だ。
確かに怪しい香りがプンプンとしてくる。

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通りの調査を始める____。
すると早速、一件の檳榔店を見つける。

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どうやらおばちゃんのようだ……。

しかし、その瞬間は突如訪れた___。

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我々はついに、一人のビンロウ娘と出会った。
どうやら檳榔の実を葉っぱで巻いている最中のようだ。

女性の年齢は20歳前後だろうか……。
黒のロングヘアーで、とても可愛らしい女性であった。

お店もピンクの照明が当てられ、他の檳榔店とは一線を画す存在であった。

せっかくなので、檳榔を一つ注文してみる。
檳榔の相場が分からなかったので、1000台湾ドル(約3500円)を握りしめ注文してみる。

____が!
お値段は50台湾ドル(約180円)。

嗜好品ということで、かなりの値段を覚悟していたが、お手頃価格で入手することが出来た。

私はビンロウ娘に色々と質問をしてみたが、こちら以上に彼女は英語が分からない様子。
あまり会話をする事ができなかったので、最後に写真だけを撮らせて欲しいと交渉する。

とても明るい子で快く写真に応じてくれた。

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自称風俗フリーライターK氏の満面の笑みを私は忘れない……。

そして檳榔を購入した我々は一旦、店を離れ遠くから、その様子を伺った。
果たして過激なサービスなどはあるのだろうか。

すると一台のトラックが店の前に止まった___。

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どうやらドライブスルー方式で購入するのが主流らしい。
しかし、特に下着などを見せる様子もなく一言二言会話をし、トラックは走り去っていた。

やはり規制が厳しくなり、今はあのような売り方が限界なのだろうか。

だが我々が購入した場所の数十メートル先のお店では、下着姿で働く女性がいた。

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こちらの女性にも写真を撮らせて欲しいと交渉したが、あえなく断られてしまった。
K氏の顔に浮かぶ憂愁の色を私は忘れない……。

そして、我々のビンロウ娘を探す旅は終わった____。

最後に近くの公園で檳榔を楽しんでみることにした。
こちらが檳榔___。

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チャック付きの袋の中に、10粒ほどの檳榔が入っている。

口へと運び、ひと噛みする。
すると中からとても苦い汁が溢れてきた。

この苦い汁に耐えながら5分ほど噛み続けると、次第に頭がカッカと熱くなってきた。
これがどうやら檳榔の効果のようだ。

良い感じでテンションは上がったものの、とくに酩酊感などはなかった。
最後に口に溜まった汁を紙コップへと吐き出す。

緑色の檳榔だが、中に含まれる石灰と反応し、口から出す時には朱色の液体となっている。
台湾ではこの汁を公共の道路などに吐き出すことは禁止されているが、街の至る所にその形跡が見られる。

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ちなみに檳榔を購入してから5日後には実が発酵しはじめ、グニャグニャな食感となり、効き目と渋みが強烈になっていた。
保存状態にもよるだろうが、どうやら使用期限は短いようだ……。

とにもかくにも、無事に台北のビンロウ娘たちに出会えた我々は、バスに乗り帰路へと着いた。

おわり____。

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Location: Taichung Taiwan
Shooting date: 01/2020
category: Amazing Place

I found them who I can hardly meet in Taipei.
Binlang is a luxury item that you can enjoy in Taiwan. Be careful not to bring it home as a souvenir.
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