ハイランド・タワーズ・コンドミニアム/Highland Towers collapse
【シリーズ 世界の廃墟】
2019年3月某日。
マレーシアのスランゴルにあるハイランド・タワーズ・コンドミニアムというマンションの廃墟を訪ねてみた。
小高い丘にあるこのマンションは悲惨な事故により廃墟となった経緯がある。
かつて3つの棟が並んでいたタワーマンションであったが、地滑りにより1棟が完全に横倒れとなったのだ。
この事故により住人40名以上が亡くなり、残った2棟の住人も地滑りの危険から退去を余儀なくされた。
その後、住人たちのいなくなったマンションは犯罪組織が出入りする危険なエリアとなり、近隣の住民たちはマンションの取り壊しを強く訴えた。
しかし、現在に至るまで2棟は取り壊されることはなく、今も住宅街にひっそりと佇んでいるとのこと……。
早速、私はハイランド・タワーズ・コンドミニアムを目指すことに___。
しかし今回は歴史的な背景や住宅街にある事などから、状況に応じては侵入することは止そうと考えていた。
配車サービスのGrabを利用し走らせること20分___。
目的のエリアに到着した。
一応、怪しまれないように目的地を近所のモスクに設定。
しかしモスクまであと数十メートルのところで、トラブルが発生。
検問のようなゲートがあり入口には警備員がいた。
そして私を乗せた車は警備員に止められる。
目的を聞かれたので、私は「モスクの写真が撮りたい。
ここの先にあるモスクが美しいから入れてくれ」と交渉するも怪しすぎてNG。
これ以上の接近は難しいのか。
私は車を降り、歩いて別のルートを探すことに_____。
周辺は閑静な住宅街で恐らく高所得者が住むようなエリアだろう。
そのため部外者が入れないのか、はたまたハイランド・タワーズ・コンドミニアムがあるから入れないのか…。
その後、10分ほど迂回すると、ついにその姿が見えてきた。
かなりのダメージが遠くからも確認できる。
大きな植物なども生え、どうやら外観だけを残し今なお健在のようだ。
これはもう少し近づいてみたい……。
しかし、迂回したルートも3人の警備員にしっかりとマークされていた。
何とかならないものか……。
ここで私はマンションの裏手にあたる丘に目を付けた。
ここから10数キロ逆に回り込めば、もう少し近づけるかもしれない。
私は歩いた____。
今回は歩くつもりはなかったが、結局いつも汗だくになっている私がいる。
2時間後____。
ようやく逆サイドに到着したが、この様子。
素人が軽装で侵入するにはかなり厳しそうだ……。
伝説の廃墟は伝説として終わった。
日本でも地震などで地滑りが度々発生するので決して他人事だとは思えなかった。
急速に発展し続けるマレーシアにおいて、これ以上悲惨な事故が起きないことを祈るばかりだ。
Highland Towers collapse
Sad heritage of malaysia.
I hope that such an accident will never happen again.
Location: Selangor Malaysia
Shooting date: 03/2019
category: Abandoned Places
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