サラワクミュージアム/Sarawak Museum

【シリーズ 世界の博物館】

2023年11月某日、マレーシアのサラワク州にあるサラワクミュージアムを訪れた。ここはサラワク州の州都であるクチンの中心街にあるミュージアムで、サラワク州のあるカリマンタン島(ボルネオ島)の歴史について学ぶことができる。今回、ひと月ほどクチンに滞在する機会があったので、こちらの博物館を訪れた次第である。

こちらがサラワクミュージアムのようす。
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ド迫力の佇まいである。周囲にはショッピングモールやホテルなど高い建物が多くあるが、独特のデザインと真新しい感じのミュージアムはより目立つ存在となっている。

ちなみに、こちらの建物は2020年に完成された新館であり、以前は道路を挟んだ向かい側にある歴史的な建物がサラワクミュージアムだったようだ。
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現在はどうやら入れないようだが、こちらはこちらで中々気になる雰囲気である。早速、新館の扉を開け、サラワクミュージアムの館内へと入る。

こちらが、サラワクミュージアムのエントランスの様子。
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さすがオープンしてから、3年ほどしか経過していない館内である。クチンで見た建物の中でも最も近代的で清潔感のある様子であった。グランドフロアにはチケットセンターの他に、お土産ショップやレストランなどがあった。訪れた日が平日ということもあり、それほど人で混雑している様子はなかった。

早速、入場料50リンギット(約1580円)を支払い撮影許可も頂く。正直、物価に対しては少し高い入場料ではあるが、かなり大きな規模のミュージアムなので、相場通りかなと言った感じでもある。
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ミュージアムはグランドフロアを含め、5つのフロアに分かれており、各時代やテーマごとに展示が行われているようだ。とりあえずグランドフロアからひとつ階を上がり、展示スペースへと進む。
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こちらのフロアではカリマンタン島と美しい自然とゴミ問題についての展示が広がる。正直、この手の歴史博物館や民俗博物館の多くは、その起源から紹介するミュージアムが多いものだが、最初から現代の問題を突き付けてくるとは中々、斬新な展示である。

プラスチック製品による海洋汚染に関するものが、良く目につく。これはカリマンタン島だけの問題ではなく、世界的な問題である。近年、各国の理解が深まってきたところであるが、現実はまだまだ厳しいようだ。本来、再利用が可能なプラスチック製品は最もサステナブルなはずなのに、正しいリサイクルが行われないのが問題であり、そこを改善するべきかと思ってしまうものだ。
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続いて上のフロアへと移動。こちらでは「自然との調和」というテーマで展示が行われている。主にカリマンタン島を流れる川を中心にその周辺で築き上げられた人の生活や文化を紹介している。このミュージアムでも最も展示品が多いのもこのフロアのようだ。
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幻想的な照明とデジタルプロジェクタがとても印象的なフロアである。ほとんどの展示品にマレー語と英語の説明パネルが設置されているが、その多くは直感的でとても見ごたえのある展示品である。

この手の民俗博物館や歴史博物館は、滞在のはじめの方に訪れることで、その地域の歴史や文化の理解が深まり、より楽しい滞在となる。今回もいの一番にこの場所に来たのは正解である。
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ちなみにこのサラワク州の歴史を少し紐解いていくと、4万年前の旧石器時代から人類がいた証拠が発見されている。主に洞窟で生活をしており、狩猟や釣りを行い熱帯雨林のジャングルで生きていたという。1958年に見つかった人の頭蓋骨は東南アジア最古の現生人類の頭蓋骨と言われている。
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その後、長い年月、カリマンタン島の先住民族とも呼ばわれるメラナウ族によって発展していた。1841年からはイギリスによるブルック王朝が、この場所を支配することになる。当時のイギリスは東南アジアの多くの国や地域を領土にしてきた。東南アジアの歴史博物館などに行くと必ずと言ってよいほど登場する存在である。
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そしてその後に必ず日本も登場する。イギリスから領土を奪った日本の統治は約4年続き、その間、サラワク州は大日本帝国の一部となっていた。一応、海外の色々なWebサイトを見て回ったが、当時の日本の領土占領に関して、マレー人の多くは寛容であったようだ。
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これはこの博物館で知ったことではないのだが、イギリスは東南アジアの国々を占領していた理由は、その資源などが目的であり、現地の方に労働をさせ、本国に船で輸送するのが主な目的であった。一方、日本は東南アジアの国々を欧州の支配から守るというていで、東南アジアの国を日本の一部にしようと考えていた。そのため占領した国や地域のインフラ整備や軍の強化、教育などを積極的に行い、日本と同じ質にしようと考えていた。第二次世界大戦で敗戦した日本は、東南アジアからの撤退を余儀なくされ、結果、整備されたインフラや教育だけが残り、日本に感謝する方が多いと聞いたことがある。

少し話が脱線してしまったが、続いて上の二つのフロアを一気に紹介。
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フロア4では先史時代から現代に至るサラワク州の歴史や考古学に関する展示が並び、一番上のフロアでは伝統的な工芸品の展示や職人の技など芸術や美術を紹介するフロアとなっている。煌びやかな衣装やアート作品、歴史を感じさせる壺などが展示されていた。

私は2時間ほど滞在し、サラワクミュージアムを後にした。
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今までマレーシアのマレー半島側には5度ほど訪れたことがあったが、今回、初めてカリマンタン島(ボルネオ島)を訪れて、このミュージアムで歴史や文化について知ることが出来たことはとても有意義な時間であった。場所もクチンの中心にあり、とても行きやすい場所にあるので、クチン滞在の際にはおススメしたい場所である。これからも世界中の博物館を訪れて行きたい。

おわり。
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Sarawak Museum

A history museum located in Kuching, the capital of Sarawak state. The beautiful and grand museum is lined with wonderful exhibits. This is a recommended spot for a stay in Kuching.

Location: Kuching Malaysia
Shooting date: 11/2023
Category: Amazing place
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