トンド地区のスラム/Tondo Area
【シリーズ 世界のスラム街】
2017年11月某日。
フィリピンのマニラにあるトンド地区へ行ってきた。
トンド地区は東洋最大のスラムと言われ、かつて
"スモーキー・マウンテン"というゴミ山が社会的問題となった場所である…。
日本からわずか5時間。
フィリピンの首都において、その様な場所が実在するのか?
私はマニラへと向かった。
情報によると一人で行くのは非常に危険でトンド地区にコネクションのある人物と行くことが推奨されている。
しかし都合よくフィリピンに知人はおらず仕方なく、一人で向かう事に…。
トンド地区へ徒歩圏内のホテルに宿泊し出発の準備を進めた。
翌朝5時__。
『スラムと初詣は朝一に行け』がモットーの私はトンド地区を目指した。
チャンスがあれば子供達にお菓子でも配ろうと大量のお菓子を持参。
それと万が一に備え、財布と携帯はダミーを準備、何かあったらそれを差し出そうと考えていた…。
歩くこと20分__。
中心街に比べるとだいぶ雰囲気が変わってきた…。
スラム街まではいかないもののバラック小屋が増えてくる。
東南アジアの他の国に比べるとフィリピンは独特の雰囲気があった…。
さらに歩くこと40分__。
トンド地区の入り口が見えてくる。
この道を挟んだ向こう側がトンド地区のスラム街である。
この道路はマニラでもメイン通りで数キロ南に進むとアメリカ大使館がある。
陸橋を渡り入り口まで来た。
マニラでは各ブロックごとにゲートがあり名前がつけられている。
日本の商店街のような感じだ…。
この通りは「HAPPY LAND」である。
足元は整備されていないガタガタの砂利道で水はけが悪く足元はヘドロ状態。
サンダルを履いた足はすぐに真っ黒になった…。
(足の裏にマメができていたので激沁み!)
フィリピンらしく子供たちが多い。
驚いたのは部外者である私に対して警戒心どころか興味もないといった感じであった。
しかし若い男性たちは私とすれ違う際にカメラを指さすなど少し危険な香りがした…。
トンド地区の住人の多くはゴミ拾いで生計を立てている。
そのため街のいたるところにゴミ山ができており悪臭を漂わせる…。
小さな子供もゴミの山からビンを集めていた__。
売店でお菓子を買う少年。
売店のほかに食堂、TVゲームが楽しめるゲームセンターの様なお店があった。
ちなみにゲームセンターはこんな感じである__。
さらに私は『HAPPY LAND』より10分ほど北にある集合住宅を訪れた___。
ここは冒頭でも紹介したスモーキー・マウンテンにも近かった場所である。
道路はコンクリートで整備されていたものの空は電線が覆うように張り巡らされていた__。
建物も内側に歪んでおり地上の私に迫ってくるようだ。
上半身裸のお父さんとすれ違う。
彼の下腹に大きく縫われた跡が見えた。
昔は臓器売買が盛んだったと聞いているが恐らく彼もその一人だろう…。
滞在から1時間30分ほど、私はトンド地区を後にした__。
とくにトラブルに巻き込まれる事はなかったが、いつ何が起きてもおかしくない雰囲気ではあった…。
以前に比べるとだいぶ治安も改善されたというトンド地区。
ここで出会った子供達が大人になる頃にはもっと安全で快適な場所になる事を願っている。
最後に一番の衝撃『カラーひよこ』
Tondo Area
Location: Manilar Philippines
Shooting date: 11/2017
category: Slum
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