クパリビーチの廃ホテル群-第2弾-/Abandoned Hotel on Kupari Beach Part2

【シリーズ 世界の廃墟】

2022年10月某日、クロアチアのドゥブロブニクにあるクパリビーチの廃ホテル群を訪れた。今回は、第1弾でご紹介した「クパリホテル」に続いて、隣接するホテル「ペレグリンホテル」の調査記事である。こちらのホテルは「クパリホテル」と渡り廊下のような道で繋がっている。

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ホテル同士が繋がっているのは珍しい。もしかするとオーナーさんが同じなどの理由が考えられる。この廊下の左手にはクパリビーチが広がっており、当時はとても美しい景色であったことを想像させる。

そしてこちらが、ペレグリンホテルのグランドフロアの様子。

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こちらもクパリホテルと同様に、元はホテルだということを感じさせるものは特になかった。上にはフロアが4つほどあり、正直この細い柱で支えられていると思うと、かなり不安に感じた。

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こちらのペレグリンホテルは、中庭を囲むように客室が配置されている。クパリホテルに比べると規模感は小さいが、客室の多くがオーシャンビューであるため、現役中はかなり素晴らしいホテルだったことが分かる。

さっそく、階段を探して上の階に上がる。

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上のフロアは、グランドフロアとは異なり、棚や家具が放置されていた。一部の家具は階段や廊下を塞いでいるため、探索には注意が必要だ。しかし、上のフロアから見る中庭やそれを囲む廊下はとても素敵な雰囲気である。

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中庭の植物が良い感じに成長しており、建物が侵食されている様子は、まさに廃墟という雰囲気である。この建物も、先に紹介されたクパリホテルと同様に、クロアチア紛争の被害を受けたと考えられるが、廊下のガラスが綺麗になくなっていることから、ある程度の清掃が行われた可能性もあるが、詳細は不明。

続いて室内の調査へと進む。

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多くの部屋は危険な状態で、壁が抜かれたり天井が崩れ落ちたりしていた。クロアチア紛争では、セルビア人武装勢力とセルビアが支援するユーゴスラビア人民軍がドゥブロブニクを攻撃したとされ、クパリホテルよりも海岸に近いペレグリンホテルはより大きな被害を受けたと考えられる。

さらに上のフロアに上がると、建物が被った被害がより明瞭に現れる。

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最後にグランドフロアに戻り、渡り廊下とは逆の方向にある外観をカメラに収める。

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環境問題を訴えるグラフィティが映える外観は低層階でありながら、高級感のある佇まいである。上の写真では右の外壁が大きく変形しているようにも見える。もしかすると爆撃の跡かもしれない。

私はペレグリンホテルに約30分滞在した後、次のホテルに進んだ。

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第3弾に続く。

Abandoned Hotel on Kupari Beach Part2

This is the second part of our introduction to the abandoned hotel on Kupari Beach. Compared to the previous hotel we introduced, this one has been more heavily damaged during the Croatian conflict.

Location: Dubrovnik Croatia
Shooting date: 10/2022
category: Abandoned Places
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