元KGB本部の博物館/Museum of Occupations and Freedom Fights

【シリーズ 世界の博物館】

2021年12月某日。
リトアニアのビルニュスにある元KGB本部の博物館を訪れた。

ここはリトアニアの首都ビルニュスの中心街近くにある博物館で、リトアニアがソ連の占領下であった時にソ連の秘密警察KGBの本部があった場所である。現在は旧ソ連時代の歴史を伝える大切な場所となっている。

こちらが博物館の入り口の様子。

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少し細い路地に面していたため、見つけるのに苦戦した。その外観は博物館というよりアパートのような雰囲気である。早速、中へと入ってみる。

入ってすぐにあるチケットセンターで€6.00(約790円)を支払い、いざ館内へ__。

館内は幾つかの部屋に分かれており、当時使われていた道具や衣服、写真など多くの展示物が並ぶ。

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中には秘密警察であるKGBらしいアイテムなんかも展示していた。

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またこの博物館ではソ連統治下において、反ソ連運動を行ったリトアニア人が強制収容や処刑された歴史についても多く学ぶことができる。そしてそれらの恐ろしい行為が行われた場所がまさにこのKGB本部である。

地下へと進む__。

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少し薄暗く不気味な階段を下りて行くと、その地下にはたくさんの収容室が並ぶ。

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この場所に多くの反ソ連運動を行ったリトアニア人が収容されていたとのことだ。

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中にはお粗末な鉄のベッドと小さな窓しかなかった。
シャワー室もとても寒そうだ……。

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続いて収容所とは別の建物の地下にある処刑場へと向かう__。

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ここでは1000人以上の収容者たちが処刑されたと言われている。当日の状況を再現したVTRを見ることができるのだが、有無も言わさず次々と銃殺され、遺体は小さな窓から外へと運ばれ、ビリニュス郊外の集団墓地へ埋葬されていたとのことだ。

私は1時間ほど滞在し、博物館を後にした。

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リトアニアは長い歴史の中でナチスドイツとソ連によって二重ジェノサイドが行われた場所であり、その悲しい歴史がいろんな形で残されている場所でもあった。今回のヨーロッパ旅において、リトアニア滞在はその歴史を学べる良い機会であった。

悲しい歴史とは別にとても素敵な街並みと美味しい食事があるリトアニアにはまた訪れたいと思った。

おわり。

Museum of Occupations and Freedom Fights

The place where the former KGB headquarters was. There was an execution site left in the basement, which was very cruel.

Location: Vilnius Lithuania
Shooting date: 12/2021
category: Historical place
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