オシフィエンチムの工場廃墟/Oswiecim factory ruins
【シリーズ 世界の廃墟】
2021年12月某日。
ポーランドのオシフィエンチムにある工場廃墟を訪れた。
ここは同じくオシフィエンチムにあるアウシュヴィッツ・ビルケナウ博物館を訪れた際、偶然に見つけた工場の廃墟である。広大な敷地が塀の外からでも分かり、気になったので調査をする事に。
外側から見た様子はこんな感じである。
高さがある塀に囲まれていたが、一部が完全に倒壊しており、そこから中へ入る事が出来る。雪に残された足跡から人の出入りがあるようだ。と言う事で、私も中へと入らせて頂いた__。
敷地内に入ると蓋が無いマンホールが現れる。数か所が同じようになっていたので、これは注意して進まなければならない。万が一、雪が上に被さっていたら、それはもうクレバスと一緒だ。
とりあえず工場を右手におき、道なりに進む__。
入口らしき箇所を発見する。
恐らく現役時代は扉が設置されており、人の出入りまたは何かの搬入口として使われていたのだろう。早速、内へと入ってみる。
広い敷地は入口から反対側まで吹き抜けとなっており、工場というよりは駐車場や倉庫のように思える。また地面からは雑草が生えており廃墟になってから、ある程度の時は過ぎているようだ。
天井には幾つかの窓があり、そこから光が差し込んでいた。何より残されたガラスが今にも落ちてきそうで怖かった。
建物の中央には部屋の様なものがあった。
この建物の唯一の部屋だ。指令室か休憩室などに使われていたのだろうか。しかし、それ以外には特に面白いものはなく、一通り中を探索し、外へと出る__。
調査を終え、アウシュヴィッツ・ビルケナウ博物館へ向かおうと思ったが、離れた場所に別の廃墟を発見する。
あちらも何だか面白そうだ。早速、近づいてみる。
こちらは間違えなく工場廃墟のようだ。せっかくなので、近場の窓からお邪魔する事に__。
侵入した窓側はどうやら廊下になっており、十分な高さがあったが、部屋の中心はかなり天井が低く作られている。グランドフロアというよりは床下のような感じだ。また建物内は煤(すす)が凄かった。もしかすると過去に火災があったのかもしれない。
とりあえず上の階へ行かないのと何の工場か分からない。階段を探していると大きな部屋を発見する。
半地下のようになっている部屋。奥には布団のようなものが置かれていた。恐らく誰かの住処だったようだ。雰囲気から察するに現在は利用していない様子のため、それほど焦って調査をすることはなさそうだ。
そして上の階へと上がれる階段を発見。かなりボロボロだが問題なく2階へと上がる事は出来た。
こちらが2階の様子__。
天井は1階部分より高く、人が作業をしていた場所だと考えられる。
またこのフロアには大きな焼却炉のような物が数機、残されていた。
もしかするとコークスなどを作る工場だったのかもしれない。それだと焼却炉の真下にあたる場所がススまみれなのも納得だ。また外にあるもう一つの廃墟は貯炭場みたいな場所だったとも考えらえる。
その他にも広い部屋などがあったものの、現役時代を確信させる手がかりは残っていなかった。
私は1時間ほど探索をし、この工場廃墟を後にした_。
結局、何の廃墟だったか分からなかったが、後日インターネットで調べて見たところ、この廃墟があるオシフィエンチムに隣接するシロンスク県は石炭の有名な産炭地らしい。やはり石炭に関わる何らかの施設ではありそうだが、真相は蓋の空いたマンホールに落ちて行ってしまった。
これからも安全第一で色々な廃墟を見て行きたい。
おわり。
Oswiecim factory ruins
Factory ruins near Auschwitz concentration camp. I want to know how the vast site was a factory.
Location: Oświęcim Poland
Shooting date: 12/2021
category: Abandoned Places
- 関連記事
-