兵隊熊ヴォイテクがいる公園/Park with soldier bear Voitek


2021年11月某日。
ポーランドのクラクフにある「im. ヘンリカ・ヨルダナ公園」を訪れた。

この公園はクラクフ旧市街地の近くにある大きな公園で、休日は市民で賑わうクラクフの憩いの場である。またここにはヨーロッパで有名なお話である『兵隊熊ヴォイテク』の像があることでも知られている。

私も最近までヴォイテクの話は知らなかったのだが、たまたま見かけたyoutubeの解説動画でその生き様に感銘を受け、クラクフ滞在中に是非お会いしたいと思い、この公園を訪れた次第である。

こちらが「im. ヘンリカ・ヨルダナ公園」の様子。

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ご覧の通り、冬場は広葉樹の葉が全て落ち、少し寂しい感じである。しかし、広大な敷地には多くの木々が植えられており、春から秋にかけては、それらの葉が美しい景色を見せてくれることに違いない。とは言え、11月末でも多くの人が散歩などで公園を利用していた。

敷地内には素敵なカフェなんかもあったりする。

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またヨーロッパの公園ではよく見かけるが、こちらの公園は一段と人物の銅像や胸像が多く置かれていた。

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歴史の深いクラクフならではの光景かもしれない。

この公園も歴史は古く、1889年に作られている。約21.5ヘクタールある広大な敷地内には、大きな広場や遊具スポット、スケボーパークに大型のスタジアムなど多くの方が様々な目的で利用することができる。

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中には、面白そうなことをしている集団もいた。

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中世の騎士に扮し、決闘を行っている様だ。日本でも愛好家がいることは知っていたが、直接見るのは初めてである。その真剣な様子からすると、遊びというよりはスポーツのような感じだ。

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そして今回の目的であるヴォイテクの像を発見する。

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イカしたポーズで出迎えてくれたヴォイテク。像の大きさは2.3メートルで彼の等身大である。

ヴォイテクの話を簡単にすると、第二次世界大戦中にポーランド軍の小部隊が、親熊を殺された子熊を難民の子供から買い取り、ともに戦火を行動することになった。それがヴォイテクである。当初は隊員たちの遊び相手や酒やタバコを共にする仲であったが、戦争の激化により、ヴォイテクと行動する事が難しくなった。そこで部隊は彼に伍長の階級を授け、ヴォイテクは隊員として、引き続き行動を共にした。

戦地ではスパイを発見したり、弾丸を運ぶなど大活躍をしたヴォイテク。戦争が終わると彼はイギリスの動物園へと移送され、その生涯を全うしたのである。

今でもポーランドの英雄として語られるヴォイテク。嘘の様な本当なこの話が私は大好きである。そういえば彼はタバコが好きだったようなので、タバコのひと箱でも持ってきてあげれば良かったかな……。

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おわり。

Park with soldier bear Voitek

A park with a world-famous bear statue. The vast and quiet park is a symbol of the city.

Location: Kraków Poland
Shooting date: 11/2021
category: Amazing Place
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