カジノ・デ・ララバサダ/Casino de l'Arrabassada
【シリーズ 世界の廃墟】
2021年1月某日。
スペインのバルセロナにある『ララバサダ』というカジノホテルの廃墟を訪れた。
この廃墟はバルセロナ郊外のティビダボ山にあり、1900年初頭に建てられたカジノホテルである。1930年頃まで運営していたようだが、州のカジノ法の改正により、廃業となったと…スペイン語のWikipediaに書いてある。現在は廃墟となっているらしく、このカジノ廃墟というパワーワードに惹かれ、2021年の元旦に私はティビダボ山を目指した。
こちらがティビダボ山の最寄り駅の様子___。
なかなかオシャレな駅前で、近所には立派な住宅も多かったので、恐らくバルセロナでも高級なエリアなのかもしれない。
さっそくGoogle Mapを頼りに、ティビダボ山を目指す___。
20分ほど歩くと、山道に入る。
元旦にも関わらず、結構な人がトレッキングなどを楽しんでいた。
ここから眺める市街地の景色はとても綺麗であった。写真では分からないが、あのサグラダ・ファミリアも見ることが出来る。
景色の写真を撮っていると、怒とうの犬群に襲われる。
CRわんわんパラダイスの激熱リーチかと思った。
その後も山道や舗装された車道の隅っこなどを歩く事、1時間___。ようやく廃墟らしき建物が目の前に現れた。
こちらも立派な廃墟ではあるが、どうやら目的のそれとは違うようだ。とりあえずこの廃墟はキープということで、目的のカジノ廃墟を探す____。
すると何やら廃墟らしき塀を発見する。
どうやらここが目的のカジノ・デ・ララバサダの廃墟のようだ。長い道のりであったが、ようやく到着することができた。
入口も『ようこそ!』と言った感じなので早速、中の調査へと進む___。
門の先は茂みであり、道もなければ廃墟らしき建物も見つからない……。入口から5分ほど緩やかな丘を下っていると、左手に何やら建物が見えてきた。
歴史ある建築物であるようだが、あれがカジノの廃墟だろうか……。
確かに味のある廃墟だがカジノやホテルと言った感じはなく、何かの倉庫くらいの感じである。建物の反対側には入口らしきものがあり、中を覗いてみると……。
マットレスが敷かれていた。どうやら現在は誰かのお住まいのようだ。こんな山奥に住んでいるのか?と疑問もあるが、置かれている物からして、現在も住んでいるようなので、この場所は早々に切り上げる。
その後も周辺を探して見るものの、とくに他に建物はなかった。どうやらカジノ廃墟で残されているのは、この建物だけのようだ。かなり昔の建物なので、ほとんど残っていないのは仕方ないか……。
私は入口へ引き返すことにした。
するとまさに今、こちらに向かって来る老人と遭遇する。
一瞬、ヤバイと思ったが彼の恰好やカメラを持っている事から、すぐに同業だと分かった。
驚かさないように彼が気づく前に軽く挨拶するが、私に気づいた彼は謝りながら入口へと引き返そうとする。
どうやら私の事をここの住人だと思ったようだ。
これは廃墟探索あるあるなのだが、遭遇した人が侵入者なのか住人または警備員なのか分からないものだ。私は彼にカメラを見せ、だいたいの場所を説明した。彼の他にも家族と思われる方が三人、入口で待っていた。どうやら家族で探索に来たようだ。
何てクールな家族なんだ。
私は30分ほど滞在し、この場所を後にした。カジノの廃墟ということでルーレットやバカラの台などがゴロゴロしている事を期待していたが、だいぶ想定とは違った……。まぁ新年早々に廃墟巡りできたのは良しとしよう。
おわり。
Casino de l'Arrabassada
There were few casino buildings.
However, there were many good abandoned place around.
Location: Barcelona Spain
Shooting date: 1/2021
category: Abandoned Places
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